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べニアハウスのプロジェクト地となる国や地域は様々で、置かれている状況もそれぞれ異なります。電気がなく、村人の力とシンプルな工具のみで建てるプロジェクトもあれば、設備の整った工場や施設を使うことのできるプロジェクトもあります。より簡便で丈夫なシステムを目指して改良を続ける中、大きく分けて2つのべニアハウスシステムが生まれました。それぞれに優れた点を持ち、商品化しているキットも双方の仕組みと技術を掛け合わせることでできています。

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VENEER HOUSE SYSTEM

ベーシックシステムは、べニアハウスのプロジェクトで最初に考え出したシステムです。電気を必要とせず、のこぎりでもカットできるシンプルな形状のパーツを組み合わせ、 当て木とねじで固定します。

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basic veNeer house SYSTEM

ベーシックシステムでは、I、T、Lなど単純な形状に差込口(ノッチ)を加えた合板が基本パーツとなります。パーツの寸法やノッチの深さを極力揃え、規格化することで、作業の単純化を図ります。

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JOINTS

BASIC veneer house SYSTEM

同形状のパーツを2枚セットとし、各セットのノッチを順に差込んでゆくことで、柱や梁などの筒状の構造体をつくるシステム。ノッチの差込み部分は、当て木をしてネジで留めることで補強していきます。材料の重なりが多い分、たくさんの合板が必要となりますが、理解しやすい簡単な組立方であり、シンプルな分、現場で切込を深くするなどの調整も可能なフレキシブルなシステムです。

advanced

VENEER HOUSE SYSTEM

アドバンストシステムは、基本的に合板パーツのみを用い、釘やねじを使わずに組み立てられるシステムです。コンピューターデータに基づいた複雑な形状のパーツをデジタルファブリケーションツール(CNCルーター)でカットし、現場で組み立てを行います。

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ADVANCED veneer house SYSTEM

デジタルファブリケーションの登場により、データさえ共有できれば、同じ品質のものを個人がどこででも再現できるようになりました。CNCルーターを使用できる場合は、複雑な形状をした細かい仕口のパーツを切り出し、より高い強度、優れた材料効率、組立の簡便さ等を追求します。

ADVANCED veneer house SYSTEM

JOINTS

板状のパーツを垂直に接合できる伝統的な仕口にヒントを得た、楔を使ったジョイント。金物が不要で、楔を抜くだけで解体も可能。 精度が高いため、組立は簡便ですが、現場での変更・調整は難しく、基礎等にも高い精度が求められます。 材料の重なりが少ないため、少ない合板量で済みます。また、フラットな面をつくれるフラッシュジョイントの開発は、外装等の施工性向上に大きく貢献しました。

Basic Veneer House System Construction
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