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f. i. t. ハウス モロッコ

2024​ / モロッコ・ベングリール

2023年9月、モロッコ西部のアトラス山脈でM6.8の地震が発生した。被災者の多くは今でもテントでの生活を余儀なくされており、冬季には大幅に気温が低下することから、建物の再建が急務とされている。慶應義塾大学とUM6Pの学生は、被災地において地元住民へのインタビューおよび被害状況の現地調査を実施し、村の子供たちとOSBを用いた椅子製作のワークショップも行った。椅子はプロトタイプ製作で余ったOSBを切り出した部材から構成され、子供たちがグループごとに組み立てを体験した。これは自らものを作る体験を促すと同時に、住民との交流を深め関係性を築く契機となった。

 

UM6Pの学生との協働により、F.I.T. Houseのプロトタイプを大学キャンパス内に建設した。このプロトタイプは31枚のパネルから構成され、面積は12平方メートル。外壁には、異なる4つの材料を使った。土壁、木材、トタン鋼板、および膜を用いた。土壁は、地元の土を用いた粘土で作られ、今後のモロッコでのF.I.T. Houseの建設において、地域性を尊重するための重要な要素となるだろう。

 

プロトタイプは解体後に現地へ輸送され、最初の建築として商店に再構築された。プロトタイプは当初6枚×3枚のパネル構成であったが、商店ではコンクリート基礎を床として使用したため、床パネルを壁パネルに転用し、6枚×4枚の規模に拡張した。

 

その後、祈祷室、アトリエ、幼稚園の3棟のために追加のSIPパネルがマラケシュのCNC工場で製作され、トラックでウカイメデンへ搬送された。基礎工事とパネルの搬入が完了すると直ちに建設が開始された。祈祷室は慶應義塾大学、UM6Pおよびモロッコ国内の他大学の学生が協働して建設し、わずか3日間で完了した。残りの2棟はUM6Pの学生と地元住民の協力によって建設され、いずれも外装や膜の施工を含めて2日間で完成した。ファサード仕上げ、屋根工事、配管、電気設備といった残工事は地元の大工によって行われた。

TEAM: Refugee Girls Worldwide、Droplets of Mercy、慶應義塾大学SFC小林博人研究会、モハメド6世工科大学(UM6P)、リビルド、他

Veneer House Inc.
1-15-5 #1-103 Higashiyama, Meguro-ku, Tokyo 153-0043 Japan

© Veneer House Inc.   All rights reserved.
 

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