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どうしたら、人と建築、人と人の距離を縮められるだろうか。これに対して、私たちなりに考え、開発してきたべニアハウスのメソッドを以下に紹介します。

Accessibility

べニアハウスの基本は、専門知識や特殊な技術がなくてもプラモデルのように誰もが組み立てられる簡単な仕組み。

合板は世界中で手に入る資材であるため、カットのデータさえ送れば、どこでも部材を生産することが可能です。欲しい人が欲しい場で生産できる。つまり拠点型の生産・供給ではなく、分散型に展開できる建築です。

WORKSHOP

べニアハウスの真髄は、セルフビルドのシステムによって建築を身近なものにすることにあります。

建設要員として関わる人たちや地域の人たちに対して行う、模型等を用いた説明用のワークショップ。実際に組み立てを体験してもらうためのイベント型のワークショップ。建設への参加は難しい小さな子供たちを対象に、同じ構法のおもちゃづくりを通じてベニアハウスへの理解を深めてもらうワークショップ。

形態はさまざまですが、私たちはより多くの人に参加してもらう機会づくりを大切にしています。

building MANUAL

べニアハウスは、建設の全ての工程を「建設マニュアル」に図示することで、建築や設計図面に馴染みのない人でも簡単に建設の過程を理解できるようにする仕組みを持ち合わせています。

べニアハウスでは、一人でも多くの利用者がその建設に携わることを推奨していますが、皆それぞれ仕事や家庭を持っていたり、誰もが常時建設に参加できるわけではありません。​そうした際に有効となるのが、ソーシャルメディアやウェブサイト等の併用です。例えば、facebookにおいて工程と工事の進捗を公開することで、その時の建設要員が次に何をやらなければならないか即座に理解するこができるようになり、作業の重複を防ぐと共に建設の手戻りを減らすことが可能になります。

LOCALITY

ベニアハウスでは、 合板から切り出したパーツにより建物の構造フレームを作ります。しかし、外装や開口部については、風土や地域の微文化に合わせ、現地の材料や構法を採用することに重きを置いています。

地域の文脈に合わない、突然誰かに与えられた建物ではなく、自分たちで作る自分たちの建築。慣れ親しんだ材料や作り方であれば、自分たちの手で修繕も可能で、持続可能な建築となります。周囲の景観と調和し、ローカルプライドを育む、そんな建築をべニアハウスは目指しています。

DISTRIBUTION

元々東日本大震災の災害復興を契機に生まれたべニアハウス。非常時に仮設のシェルターや集会所として役立てるポテンシャルを有していると私たちは考えます。

しかし、万が一の時に備えて、大量の部材を寝かせておくのでは、保管代がかさんでしまいます。また、災害が起きてからデザインを決定し、材料の確保、部材のカットを行うと、その分時間がかかってしまいます。

災害や緊急事態が起きた際、素早くニーズのある場所にべニアハウスを届けるためには、ベニアハウスをプロダクトとして生産して日頃は市販のマーケットにのせ、非常時のときだけそれらを倉庫からかき集めて提供するのがサプライシステムとして有効なのではないかと考え、その実現可能性を探っています。